【60代の海外留学】Norikoさんのマルタ日記3
お名前 | Norikoさん |
校舎・言語 | セントジュリアンズ校・英語 |
受講コース | スタンダードコース(週20レッスン)+プライベートレッスン |
宿泊施設 | コンフォートアパート |
朝早く起きて1人でMarsaxlokk(マルサシュロック)という魚市場へ。
Marsaxlokk(マルサシュロック) ・・・マルタ語で「マルサ」とは「港」のこと。
それに北アフリカから地中海を超えてイタリアに吹く風「シロッコ」が合わさって、「マルサシュロック」になったのだとか。
この深い入江は侵入者にとっては格好の標的で、オスマントルコ軍が上陸したのも、ナポレオン率いるフランス軍が上陸したのもこの港でした。
そんな戦争の歴史の舞台になったかと思えば、ブッシュ大統領とゴルバチョフ大統領が冷戦の終結を宣言した「マルタ会議」が行われたのもここ。
風光明媚なマルサシュロックは、重大な歴史ドラマもあるところです。
バスを降りると真っ先に目に飛び込んでくるのが、港に浮かぶカラフルな漁船。
これらは「ルッツ」と呼ばれるマルタの伝統的な小舟だそうで、赤、緑、青、黄色を使った鮮やかな配色が地中海に映えて、なんともフォトジェニックです!
感動的だったのは首都バレッタの風景です。バレッタの要塞の壁は高く、国を守っていた様子が目に浮かぶよう。
海上から眺めるマルサシュロックの風景は格別で、日本にも沢山輸出されているマルタ産マグロの養殖場などもありました。
私は仕事が楽しくてのめり込み、休日もお取引先と打ち合わせする生活を長年してきました。
仕事関係で出かけることはあっても、プライベートで遠くに出かけるようなことがあまりなかったように思います。
休みの日は、家事をしたり作り置き料理を作ったり。
自分の身体や心が穏やかで安定させる事に集中して、そんななんでもない日常を楽しんでおりました。
そんな私にとって、1人で初めてのところに行くことはとても勇気と綿密な計画が必要です。
60代で海外留学をしていると聞くと『行動的な人間』と思われるかもしれませんが、全て誰かがお膳立てをしてくれたり準備を手伝ってもらっていたので出来ただけで、本当は鈍臭いし怖がりなんです。
そんな私が言葉が通じないヨーロッパに留学をし、観光地をバスで巡り、そこで計画通り過ごす事は、とんでもなく勇気が必要で、前日から何度もシュミレーションするほどでした。
大きなチャレンジをした私に、神様は素敵な出会いをプレゼントしてくれました。
バスの中はサンデーマーケットに行くお客様で満員で、車窓の景色を楽しみながら1人で行動できたことに安堵していました。
そんな矢先、隣の女性が日本語でLINEを書いていることにふと気づき、声をかけました。
するとその女性は「娘と息子がマルタでお仕事をしているので一週間遊びに来て、今日はバスの後ろに乗っている娘と市場に買い物に来た」と言うのです。
ひょんな事で日本人の方と知り合い、バスを降りたあとも彼女達と一緒に活気溢れる魚市場で買い物をする事になりました。
市場では言葉が飛び交い、躊躇していたら買えないほど!仲買さんがセリをしているような感じ。
娘さんは慣れた様子で「海老12匹いくら?」「ムール貝を500g頂戴!」「タコと海老のマリネをこの小さいバッグに1つ」と。色んな露店で私の分も手際よく買ってくれました。
大きな声で割り込む勢いが必要で、1人ではとても買う事も出来なかったと思います。(笑)
買い物を済ませた私達はお別れをして、私は計画通り散策しながらシーフードレストランでランチを頂き、お茶を楽しんでいました。
そんな時にバスで知り合ったお母様から「息子の誕生日なので来ませんか?」とLINEでお誘いをいただきました。
日本から程遠いマルタのバスで隣り合わせになるなんて何かのご縁。
厚かましくも伺う約束をして、約束の時間にタクシーで彼女たちのお家へ向かいました。
市場で買った材料を使って、一緒にお料理をしました♪
料理を楽しみながら、マルタで働いている日本人の方たちといろんなお話をしました。
若い方たちからは、マルタで、海外で働くこと。お給料、価値観や人生観などを聞いたり、
私と同世代のお母様とは今後どのように生きて行きたいかなど、たくさんのお話を聞けて、色んな選択肢を感じました。
お母様とは8月には東京に遊びに行く約束まで取り付け、帰国後の楽しみが増えました。
大きな勇気と緻密な計画を立てて挑んだ日曜日。想定外の出来事でしたが、どこでどんな事が起こるかわからないのが人生。
たまには1人で行動する事で、新しい発見があることを知り、大きな一歩を感じれた1日でした。
次も1人でどこかにいけるような気がしてきました♪