マルタの歴史第3弾! ~激情の画家カラヴァッジョ~

Hey guys! マルタ校インターン生のKokiです! 前回の歴史企画にてご紹介したマルタ騎士団についてみなさん覚えてらっしゃいますか? まだ確認されていない方は「こちら」からご確認ください!   今回の記事では、この騎士団と深い関わりのあるCaravaggio( カラヴァッジョ)という画家についてご紹介いたします!   以前の記事でマルタで何故英語が使われるようになったのか首都ヴァレッタの起源などについてご説明しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。 マルタの歴史第1弾 また、学校の様子はInstagramにも投稿しているのでこちらも要チェック!
みなさん、お酒はお好きですか? マルタ産のお酒として一番有名なのはこちらのCISKビール! ご存知の方も多いのではないでしょうか?
お土産に選ばれる生徒さんもいらっしゃるほど人気のあるビールで、私もスーパーにいく度につい手が伸びてしまいます。   しかしせっかくヨーロッパに来たからにはワインも楽しみたい! とスーパーマーケットにてマルタ産のワインを探していた私が出会ったこちらのワイン、 その名も「CARAVAGGIO」。
ワインボトルの美しいデザインに惹かれ試しに買ってみたのですが、 赤も白も最高においしく、値段もお手頃!! 「こんな素敵なワインがあるのか!」 と感動し、ネットで調べてみたところ、 こちらのCARAVAGGIOシリーズはマルタ島のワイナリー「マルソヴィン」によって製造されているようで、 このワインは小さな商店のような店からスーパーマーケットなどマルタの各地で見つけることができます。 マルタでは頻繁に見かけることができるこちらのワインですが、 製造数がそこまで多くないのでマルタ以外では手に入りにくくなっております。 そして調べていくうちに、このCARAVAGGIOとはとある有名な画家から名付けられた銘柄なのだということが分かりました。 ではワインの銘柄にもなるようなCaravaggioとはどのような人物だったのでしょうか?

・画家Caravaggio( カラヴァッジョ)とは

1571年にイタリアのミラノで生まれたミケランジェロ・メリージ。 1576年にミラノでペストが流行したため家族と共にカラヴァッジョ村に移り住みます。 幼少期をカラヴァッジョ村で過ごしたため、その村の名前を取り、後にカラヴァッジョと呼ばれるようになりました。   その後青年期にミラノで修行をスタートし画家の道へと進みましたが、元来激しい気性だった彼は傷害事件を繰り返し各地を転々として回ります。   しかしついにある日の乱闘の最中に殺人を犯してしまい、死刑から免れるため1607年マルタに逃亡。 当時新都市(ヴァレッタ)を建設中であった騎士団は、 大聖堂の装飾や街の外観を美しく仕上げるため、ちょうど芸術的才能を持つ人材を探していました。


ヴァレッタについての記事はこちらから。マルタの歴史第1弾 

このチャンスをいかしカラヴァッジョは、のちの彼の代表作の一つとなる「洗礼者聖ヨハネの斬首」を描き、騎士団に献上、 その素晴らしい功績から死刑宣告が免罪されました。
さらに、この絵が騎士団長の目に留まり、なんと彼にナイトの称号が贈られたのです。 この時代、ナイトの称号を得られるのは何世代も続く正当な家柄であることなど厳しい条件があり、 平民出身の者がこの称号を手にすることは非常に珍しいケースでした。   厄介者として各地で冷遇されてきた彼にとって、この上ない光栄だったことでしょう。   ナイトの称号を得てから、騎士団の公式画家として活躍したカラヴァッジョ。 しかしせっかくこの上ない名誉を得るも、その後傷害事件を犯してしまい投獄となってしまいます。 何とか脱獄してシチリアへ逃亡し、その後マルタに帰ってくることはありませんでした。   マルタにいた期間はわずか1年3ヶ月という短い期間でしたが、 その間に後世にまで残る数々の名作(聖ヒエロニムス、騎士団長の肖像画、)を作り上げました。
激しい気性彼だったからこそ、今世紀まで人々の心を突き動かすような作品を生みだすことができたのかもしれませんね。 彼の作品は現在、ルーブル美術館・ナショナルギャラリー・メトロポリタン美術館など世界でも有名な美術館に展示されているほど、高い人気を誇っております。   先程ご紹介した「洗礼者聖ヨハネの斬首」と、「聖ヒエロニムス」は、マルタのヴァレッタのある聖ヨハネ大聖堂にて鑑賞することができます。
カラヴァッジョの他にも、たくさんの絵画や装飾を楽しむことができるのでヴァレッタ観光の際にはぜひ訪れてみてくださいね!
いかがでしたか? 今回はマルタに深い関わりをもつCaravaggioについてご紹介いたしました。 今後の記事でもマルタの歴史や、ここでしか楽しめないお酒や食べ物などをご紹介してまいりますのでお楽しみに! それでは次回の記事でまたお会いしましょう!

Written by Koki Hashiyada