カナダ モントリオール Fujiiさんのフランス語留学インタビュー!

 40年間、商社で勤務される中で50カ国以上で活躍され、挑戦し続ける藤井さんから留学を迷っているあなたへ

"留学は、若い方なら借金してでも実行する価値のある経験だと思います。必ず得るものがあります。"

お名前 藤井さん
留学先カナダ モントリオール
受講期間2019年10月から1週間
受講コースフランス語個人レッスン
滞在方法ホームステイ

きっかけについて

Q.フランス語を学び始めたきっかけを教えてください。
幼少期に少しだけフランス語を勉強する機会がありましたが、大学卒業後就職した商社ではずっと英語圏の仕事に従事してきたため、フランス語とは全く縁がありませんでした。
以前からフランス語やフランス文化には憧れがありましたので、退職後一念発起してフランス語を学び、元気なうちにフランス語圏を旅することにしました。
フランスの地方都市に行って現地の人たちと自由にコミュニケートできるレベルのフランス語習得を目指して学ぶことしています。
Q. ご留学経験が豊富な藤井さんですが、今までのご留学の場所や記憶に残るご経験などを教えていただけますでしょうか。
2013年にフランスのMontpellier(モンペリエ)で2週間勉強したとき、最初にレベルチェックを受けて中級のクラスに入りましたが、ヨーロッパや南米の国の生徒さんが多く、当時の私のヒアリング能力ではついていくのが難しく、大いに苦労した覚えがあります。
午前中はずっと勉強をしましたが、午後は学校が手配してくれる案内人つきのエクスキュルション(遠足)等があり、大いに楽しむことが出来ました。

(右)Montpellierに留学した2013年にとった写真です。南仏で生まれたペタンクというスポーツ(お遊び)で金属のボールを的に当てて点数を競うもの。競技者は高齢者が多いようです。

(左)Montpellierでホームステイした時お世話になった老夫婦です。ご主人は2103年当時、既に年齢は80代でした。まだお元気でおられると良いのですが・・・・

(右)Montpellierの学校では課外活動として遠足であるとか各種文化活動を手配してくれましたが、これはMontpellierからバスで1時間ぐらいのところにあるSETE(セート)という地中海岸に面した運河のあるリゾート地で、学校の嘱託社員である案内人のひょうきんなおじさ ん(写真真ん中のスキンヘッドの人)に連れられて学校の生徒仲間と遠足に行ったときの写真です。

(左)同じくMontpellierの学校の課外活動で、何かの記念碑がある場所で案内人のひょうきんなおじさんがこの地方の踊りを生徒さんに教えているところです。

また、2016年Bordeaux(ボルドー)では1週間学校に通いましたが、フランス語の勉強だけでなく、学校で課外活動を手配してくれる各種プログラムがあり、私はワイン好きなのでワインについて勉強するコースに参加しました。
勉強半分、楽しみ半分で楽しく過ごすことが出来ました。また、必ずホームステイすることにしていますが、ホストファミリーと色々お話もでき現地事情を聴くことができました。

(右)ロマネコンティのブドウ畑は写真の背景全てでなく、小さな一区画だけです。 ブルゴーニュ地方のブドウ畑は1区画が小さいのが特徴だそうです。 隣の区画の畑で採れるぶどうからできるワインは、味が異なるそうです。

(中央)ブルゴーニュ地方のブドウ畑の景色。Pinot Noirという美味しい赤ワインの原料となるぶどうを生産するブルゴーニュの畑の面積はボルドー地区の畑と違って所有単位が極めて小さいのが特徴です。

(左) ボルドーにあるワイナリーの巨大なワインカーブ(貯蔵所)。通常地下に貯蔵されています。

Q. 一番最初のご留学を決めたきっかけはどのようなことでしたか。
リタイアした後、暫く近所の語学学校でフランス語を学び始めましたが、これだけでは面白くないし、学習効率も悪いので、フランス旅行をかねて直ぐに留学することにしました。
Q. 今回のモントリオール留学を決めたきっかけはどのようなことでしたか。
昨年(2018年)5月に友人たちとNew York に行った折に、私だけその後1週間ほどフランス語圏であるケベック・シティーとモントリオールを旅しましたが、その時の印象が大変よく、フランス語の勉強を兼ね、もう一度行くことにしました。
Q.モントリオールを選んだ理由について教えてください。
モントリオールはパリに次ぐ、大きなフランス語話者人口を持つ大都市であることと、言語・文化・人種がマルチの大変興味深い場所であること。また、人々が大変親切でおおらか、更に大事なことは北米でも例外的に治安の良い都市であり、大変居心地がよいので選びました。
カナダ モントリオールでの生活について

 Mont Royal の展望台よりMontreal市を一望。モントリオールの西にある火山関連の大きな丘です。モントリオール市の名前は、このロイヤル山に由来しています。 遠くに見えるのが、Fleuve Saint Lauren(セントローレンス河)で北米大陸の五大湖と大西洋を結んでカナダ東部を東北に流れる大河。水源である五大湖を含めれば世界第2位の水量。

Q. モントリオールの町の様子や人々の様子、また、お気に入りの場所などあれば教えてください。
モントリーオール大都市圏の人口は400万人ぐらいといわれる大都市ではありますが、東京、ニューヨーク、ロンドンといった大きさの世界の大都会に比べるとコンパクトで人の混雑も気にならず、治安が良く、清潔で落ち着いた環境の町です。
町を歩くとお店の名前以外の看板は殆ど全てフランス語です。 現地の人はフランス語と英語のバイリンガルですが、日常はフランス語で生活しています。
モントリオールのあるケベック州は、かつてフランスの植民地(後に戦いに負け英国に譲渡)であったため、北米のパリといわれる様にフランス文化の影響が色濃く残っています。
現地の皆さんは旅行者に対して大変親切で、なんでも丁寧に教えてくれます。 美術館や劇場等何でも揃っており、文化度はかなり高い町だと感じています。
地下鉄、バスの公共交通網も張り巡らされているので便利です。
私はフランスでノートルダム寺院のようなゴシック建築の大聖堂を訪れるのが好きなので、ここのノートルダム寺院の内部のあでやかさには感心させられています。

 Montrealのノートルダム聖堂

モントリオールの歴史地区にある聖堂で、パリのノートルダム教会に比べればかなり小ぶりですが 聖堂内部はきらびやかで世界でも最も印象的なものの一つです。

Q. モントリオールでおいしかったものを教えてください。
現地の人に薦められたのは、地場のポテト主体の料理プーティン、ベーグル、豚肉の腸詰め ブーダン等でしたが、基本的にはモントリールでは、どんな料理でも食べられます。
個人的 には、これは絶対お薦めという料理には未だ出会っていません。
Q. 逆に困ったことなどはありませんでしたか?
私は何でも食べますし、食生活では余り困ったことはありませんが、最近は年を取ったせいか、小食になってきましたので、しっかりしたレストランでは食べたいものを少量ずつ注文することが困難なため、入り辛く残念でした。
アルコール飲料は何でもありますが、ワインドリンカーの私としては、ビールとウイスキー主体のモントリオールの方たちとは、ちょっと嗜好が合わないのが残念です。 文化的な違いということで特に困ったことはありませんでした。今の日本人であれば文化の違いは感じないのではないでしょうか。
シュプラッハカフェ モントリオール校について
Q. シュプラッハカフェの個人レッスンはいかがでしたか?
個人レッスンは今回が初めてなので、一対一で集中的にレッスンを受けられたことは、やはり効率が良いなと感じました。
反面、ほかに適当な数の生徒さんがいた方が、色々な話も聴くことができて面白いのに今回はそれが無く、ちょっと残念でした。私の先生は父親がフランス人という28歳のケベック出身の独身男性だったので、先生の話すフランス語にケベック訛りはなく安心しました。
当初、ケベック人のフランス語だとフランス人のフランス語とちょっと違うのではと懸念していたのですが、この点は良かったと思っています。
Q. ホストファミリーとの楽しい思い出などを教えてください。
私は海外で語学学校に行くときには必ずホストファミリーのところに投宿することにしています。
それは、ホストファミリーのお宅に滞在することにより、現地での生活の話や色々な話を聴くことができ、大変興味深いからです。 今回はシュプラッハカフェが手配してくれたアルジェリア系の移民で私と同年輩のご夫婦のお宅にお世話になりました。
個人的に私はエジプトのカイロに5年以上駐在経験があるので、このご夫婦の宗教であるイスラム教に関して知識があったので、共通の話題も少なくなく、かなり色々な話ができて楽しかったです。
過去にアルジェリアがフランスの植民地であったこともあり、このご夫婦が話すフランス語はフランス人のフランス語に近く、この点も良かったと思います。手配してくれたシュプラッハカフェには感謝しています。

 ホストファミリーのご主人
私がホームステイしてお世話になったお宅のご主人。20年前からカナダに移住したアルジェリア系移民。73歳で私と同じ年。奥様は写真をとった日から久し振りに生まれ故郷のアルジェリアに一時里帰り。ご夫婦ともインテリ、完璧なフランス語を話します。

旅について
多くの国に駐在経験のある藤井さんに、今までの海外で訪れた国や旅行についてお聞きしました!
Q. 今まで何か国ほど旅行には行かれましたか(ご留学も含む)?
仕事では、50ヶ国は訪問していると思います。
プライベートの旅行では、精々20カ国ぐらいです。長期の留学経験はありません。
Q. 一番最初、どこに旅行に行かれましたか?
ちょうど50年前、大学4年の時、学友と初めて海外旅行に行きました。
グアム島、マニラ、香港、台北だけで、船旅が中心でした。
この時、小型客船ではニュージーランドの方と同部屋で、その旅の後も連絡を取り合うような仲になりました。 スマートフォンどころか、外国で電話を掛けることも容易ではなかった時代で、何事もぶっつけ本番の旅行ではありました。
現地に駐在されている大学の先輩に大変お世話になったりもした旅でありました。今となれば楽しかった思い出です。
Q. 今後訪れてみたい場所トップ3を理由と一緒に教えていただけますでしょうか。?
高齢なので何時まで一人で海外旅行が出来るかはわかりませんが、行きたい場所はフランス語圏が中心で、フランスで未だに行ったことのない地方都市と、パリ以外にあるノートルダム寺院を訪問したいと思っています。
私は熱心ではありませんがカトリックの信者でもあるので、フランスではゴシック建築のノートルダム寺院めぐりを続けています。
次は日本から一番近いフランスのニューカレドニア。理由は天国に一番近い島といわれるように海の美しい島国なので。
後は、ミャンマーぐらいかなーと考えています。東南アジアはいろんな国に行きましたが、ミャンマーは行ったことがありませんので。

 フランス留学時に誰でも必ず通過するパリの代表的観光資産の一つノートルダム寺院。これはセーヌ川を行き交う観光船(バトームーシュ)でクルーズした際にとったもので、本年4月残念ながら火事で焼け落ちた尖塔側の写真です。フランスのマクロン大統領はパリで オリンピックが開催される2024年までに修復する事を決めましたが、12・13世紀の歴史的建造物を修復するのは至難の技らしく大工事と難しい作業が要求され、オリンピックには到底間に合いそうもないと予想されています。

最後に
Q. 海外生活・留学で得たこと、ご自身の変化などはありますか?
海外生活を通じて感じたことですが、若いうちから多文化に触れることは大変大事なことで、日本人と価値観を全く共有しないような人たちが世界には多数存在し、不必要なトラブルを避けるためにも我々はそのような人たちとどのように付き合っていけばよいのかといったことが理解できるようになったと思います。
日本人、日本文化は、世界でも極めてユニークな存在で、日本人や日本文化の素晴らしい特性を持続させるためにも、他国、多文化を知り理解すること(全てを容認しろということではありません)は、自分の世界観を広げることに大いに役立ったと思います。
Q. ズバリ、留学の醍醐味とは何でしょうか?
楽しみながら外国で苦労すること。
Q. 現在、フランス語の学習を頑張っている方々に一言お願いします。
フランス語は美しい言語のひとつですが、英語に比較すると習得するのがやや難しいと思われるので、忍耐強く継続して下さい。
また、語学だけではなく好奇心を持って、豊かなフランス文化を学びつつ勉強を続けると楽しいのではないかと思います。
また、フランス人は世界の中でも日本文化を高く評価してくれている人たちであり、日本人としては今後とも仲良くしていきたい人たちではないでしょうか。
Q. 留学を迷っている方などへコメント等あればお願いします。
若い方なら借金してでも実行する価値のある経験だと思います。必ず得るものがあります。 ある程度年配の方はいろんな事情があって躊躇しがちでしょうが、語学学校に手配をお願いすれば、必ず満足な結果が得られることと思うので、思い切って実行することをお薦めします。
また、留学されるなら是非ホームステイをされることをお薦めします。
---そして
私のような団塊の世代は既に70代となり、時間的にも経済的にも多少余裕のある方がこれからどんどん増えてくると思いますが、一昔前に比べ未だ健康な方が大半で、好奇心も旺盛でしょうから、外国での短期留学は是非お薦めです。 語学の勉強だけでなく、課外活動プログラムを提供してくれる学校も多いので、留学先の国の文化活動にも楽しく参加することが出来ると思います。
世界を飛び回って活躍されている藤井さんによる体験談インタビュー、いかがでしたでしょうか? グローバル目線で世界を見つめて挑戦し続ける藤井さんのお話しはとても興味深く、またとても刺激になりますね。 是非みなさんも、藤井さんの仰られる通り、「必ず得るものがある」海外留学に挑戦してみませんか? 藤井さん、ご多忙の中、インタビューにご協力いただきありがとうございました。
これからも藤井さんのご活躍をスタッフ一同、心より応援申し上げております。

Interview By Tomona Abe